加速度センサ(ADXL34x)のFIFOモードを使用する
本モードは 10 サンプル分のデータを蓄積し送信するので、最大 100Hz と高いサンプリング周波数での加速度の取得が可能となります。
振動などの加速度の計測をするのに適しています。
本モードも下記のような機能がございますので、用途に応じて設定を変更してください。
- FIFO(通常)モード
本モードは計測した加速度をそのまま親機に送信するモードです。PCなどで生データを解析したい場合はこちらのモードがおすすめです。
本モードを使用される場合にはインタラクティブモードにて、センサモード(m)を0x35、センサ固有のパラメータ(p)を1024に設定してください。 - FIFO(平均)モード
本モードはFIFOモードで計測した各軸の加速度の最大・最小・平均値を計算して親機に送信するモードです。加速度の簡単な統計情報だけ欲しいという場合にはこちらのモードを使用してください。
本モードを使用される場合にはインタラクティブモードにて、センサモード(m)を0x35、センサ固有のパラメータ(p)を3072に設定してください。
本モードは 1 パケット当たりのデータ量が多いため、親機の出力モードがセミコロン・カンマ区切りもしくは書式モードの時のみ出力されます。
本モードのサンプリング周波数は1~100Hzで変更可能です。変更方法はこちらをご覧ください。
FIFO(通常)モードの親機のUART出力
子機で得られたセンサ情報を親機の出力形式別に説明します。
セミコロン区切り(SimpleTag v3)形式
親機の設定をインタラクティブモードでオプションビットを0x00000020に変更することで以下のようにパソコンで処理しやすい表示形式に変更することができます。
;33.90;00000000;150;002;1021745;2495;00fa;0000;1290;0641;X;-024;0168;-936; ;*1 ;*2 ;*3 ;*4 ;*5 ;*6 ;*7 ;*8 ;*9 ;*10 ;*11;*12;*13;*14 ; ;;;;;;;;;;;;0148;-060;-1160; ;*15 ;*16 ;*17 ; ;;;;;;;;;;;;-016;0020;-948; ;*18 ;*19 ;*20 ; ;;;;;;;;;;;;0064;0112;-824; ;*21 ;*22 ;*23 ; ;;;;;;;;;;;;0120;0092;-928; ;*24 ;*25 ;*26 ; ;;;;;;;;;;;;0128;0044;-1032; ;*27 ;*28 ;*29 ; ;;;;;;;;;;;;0084;0044;-1048; ;*30 ;*31 ;*32 ; ;;;;;;;;;;;;-020;0100;-888; ;*33 ;*34 ;*35 ; ;;;;;;;;;;;;-016;0104;-992; ;*36 ;*37 ;*38 ; ;;;;;;;;;;;;0136;0072;-968; ;*39 ;*40 ;*41 ;
このデータは以下のような情報が記述されています。
- *1: 親機起動後のタイムスタンプ[s]
- *2: 中継機のSID(中継していない場合は0x00000000)
- *3: LQI
- *4: 続き番号
- *5: 子機SID
- *6: 子機の電源電圧(mV)
- *7: センサのモード番号
- *8: 未使用
- *9: ADC1(mV)
- *10: ADC2(mV)
- *11: センサ種別
- *12: X軸の1サンプル目の加速度(mg)
- *13: y軸の1時刻目の加速度(mg)
- *14: z軸の1時刻目の加速度(mg)
- *15: x軸の2時刻目の加速度(mg)
- *16: y軸の2時刻目の加速度(mg)
- *17: z軸の2時刻目の加速度(mg)
以降加速度の繰り返し
カンマ区切り形式
親機の設定をインタラクティブモードでオプションビットを0x00000040に変更することでTeratermなどでログを保存したときにExcelなどの表計算ソフトで読み込みやすい表示形式に変更することができます。
,33.90, 00000000,150,002, 1021745,2495, 00fa,0000,1290,0641,X,-024,0168,-936, ,*1 ,*2 ,*3 ,*4 ,*5 ,*6 ,*7 ,*8 ,*9 ,*10 ,*11,*12,*13,*14 , ,,,,,,,,,,,,0148,-060,-1160, ,*15 ,*16 ,*17 , ,,,,,,,,,,,,-016,0020,-948, ,*18 ,*19 ,*20 , ,,,,,,,,,,,,0064,0112,-824, ,*21 ,*22 ,*23 , ,,,,,,,,,,,,0120,0092,-928, ,*24 ,*25 ,*26 , ,,,,,,,,,,,,0128,0044,-1032, ,*27 ,*28 ,*29 , ,,,,,,,,,,,,0084,0044,-1048, ,*30 ,*31 ,*32 , ,,,,,,,,,,,,-020,0100,-888, ,*33 ,*34 ,*35 , ,,,,,,,,,,,,-016,0104,-992, ,*36 ,*37 ,*38 , ,,,,,,,,,,,,0136,0072,-968, ,*39 ,*40 ,*41 ,
このデータは以下のような情報が記述されています。
- *1: 親機起動後のタイムスタンプ[s]
- *2: 中継機のSID(中継していない場合は0x00000000)
- *3: LQI
- *4: 続き番号
- *5: 子機SID
- *6: 子機の電源電圧(mV)
- *7: センサのモード番号
- *8: 未使用
- *9: ADC1(mV)
- *10: ADC2(mV)
- *11: センサ種別
- *12: X軸の1サンプル目の加速度(mg)
- *13: y軸の1時刻目の加速度(mg)
- *14: z軸の1時刻目の加速度(mg)
- *15: x軸の2時刻目の加速度(mg)
- *16: y軸の2時刻目の加速度(mg)
- *17: z軸の2時刻目の加速度(mg)
以降加速度の繰り返し
書式モード(アスキー形式)
親機の設定をインタラクティブモードでオプションビットを0x00000100に変更することで以下のようにパソコンで処理しやすい表示形式に変更することができます。
:80000000A20043810213690035B1055502B4FA0A000800080470FFF000080460FFDC0020042CFFCC000403F8FFC0FFE403DCFFDCFFB004080000FF980464FFE0FFA004C80058FF8C04340074FFE4080CE8
このデータは以下のような情報が記述されています。
シリアル電文 | 意味 |
---|---|
: | ヘッダ |
80000000 | 中継機のシリアルID(中継していない場合は0x80000000) |
A2 | LQI |
0043 | シーケンス番号 |
81021369 | 子機のシリアルID |
00 | 子機ID |
35 | パケット種別(ここではADXL34xの場合は0x35) |
B1 | 電源電圧 変換式は下記の通りです。 シリアルの読み値(i)が 170以下の場合 電源電圧値(mV) = (1950+i*5) シリアルの読み値(i)が 170より大きい場合 電源電圧値(mV) = (2800+(i-170)*10) ) |
0555 | ADC1 (mV) |
02B4 | ADC2 (mV) |
FA | ADXL34xのモード番号 |
0A | 本パケットに入っている加速度のサンプル数 |
0008 | X軸の1サンプル目の加速度(mg 符号付) |
0008 | Y軸の1サンプル目の加速度(mg 符号付) |
0470 | Z軸の1サンプル目の加速度(mg 符号付) |
FFF0 | X軸の2サンプル目の加速度(mg 符号付) |
0008 | Y軸の2サンプル目の加速度(mg 符号付) |
0460 | Z軸の2サンプル目の加速度(mg 符号付) |
… | |
E8 | チェックサム |
書式モード(バイナリ形式)
親機の設定をインタラクティブモードでオプションビットを0x00000300に変更することで以下のようにパソコンで処理しやすい表示形式に変更することができます。
A5 5A 80 50 80 00 00 00 6F 07 DE 81 02 13 69 00 35 86 05 46 02 A0 FA 0A 00 64 FF 90 FC C0 00 E0 FF B0 FC FC 00 58 FF E0 FC C4 00 00 FF A8 FC AC 00 94 00 3C FC B8 FF D8 00 24 FD 04 00 18 FF AC FC B0 00 38 FF F8 FC C0 00 3C FF B8 FC D0 00 34 FF C8 FC CC FB 04
このデータは以下のような情報が記述されています。
- 2バイト : ヘッダ
- 2バイト : 0x8000 + 続くデータ長
- 4バイト : 中継機のSID(中継していない場合は0x80000000)
- 1バイト: LQI
- 2バイト: 続き番号
- 4バイト: 子機SID
- 1バイト: 子機の論理デバイスID
- 1バイト: センサ種別
- 2バイト: 子機の電源電圧
- 2バイト: ADC1[mV]
- 2バイト: ADC2[mV]
- 1バイト: センサのモード番号
- 1バイト: 本パケットに入っている加速度のサンプル数
- 2バイト: X軸の1サンプル目の加速度(mg 符号付)
- 2バイト: Y軸の1サンプル目の加速度(mg 符号付)
- 2バイト: Z軸の1サンプル目の加速度(mg 符号付)
- 2バイト: X軸の2サンプル目の加速度(mg 符号付)
- 2バイト: Y軸の2サンプル目の加速度(mg 符号付)
- 2バイト: Z軸の2サンプル目の加速度(mg 符号付) …
- 1バイト: チェックサム
- 1バイト: フッタ
FIFO(平均)モードの親機のUART出力
子機で得られたセンサ情報を親機の出力形式別に説明します。
セミコロン区切り(SimpleTag v3)形式
親機の設定をインタラクティブモードでオプションビットを0x00000020に変更することで以下のようにパソコンで処理しやすい表示形式に変更することができます。
;108;00000000;138;010;1021369;2960;00F9;0000;1297;0692;X;0024;0030;0032;-032;-026;-024;-1008;-998;-956;10; ;*1 ;*2 ;*3 ;*4 ;*5 ;*6 ;*7 ;*8 ;*9 ;*10 ;*11;*12;*13;*14 ;*15 ;*16 ;*17 ;*18 ;*19 ;*20 ;*21 ;
このデータは以下のような情報が記述されています。
- *1: 親機起動後のタイムスタンプ[s]
- *2: 中継機のSID(中継していない場合は0x00000000)
- *3: LQI
- *4: 続き番号
- *5: 子機SID
- *6: 子機の電源電圧(mV)
- *7: センサのモード番号
- *8: 未使用
- *9: ADC1(mV)
- *10: ADC2(mV)
- *11: センサ種別
- *12: X軸の最小値(mg)
- *13: X軸の平均値(mg)
- *14: X軸の最大値(mg)
- *15: Y軸の最小値(mg)
- *16: Y軸の平均値(mg)
- *17: Y軸の最大値(mg)
- *18: Z軸の最小値(mg)
- *19: Z軸の平均値(mg)
- *20: Z軸の最大値(mg)
- *21: 最大値や平均値などを計算した際のサンプル数
カンマ区切り形式
親機の設定をインタラクティブモードでオプションビットを0x00000040に変更することでTeratermなどでログを保存したときにExcelなどの表計算ソフトで読み込みやすい表示形式に変更することができます。
,108, 00000000,138,010, 1021369,2960, 00F9,0000,1297,0692,X,0024,0030,0032,-032,-026,-024,-1008,-998,-956,10, ,*1 ,*2 ,*3 ,*4 ,*5 ,*6 ,*7 ,*8 ,*9 ,*10 ,*11,*12,*13,*14 ,*15 ,*16 ,*17 ,*18 ,*19 ,*20 ,*21 ,
このデータは以下のような情報が記述されています。
- *1: 親機起動後のタイムスタンプ[s]
- *2: 中継機のSID(中継していない場合は0x00000000)
- *3: LQI
- *4: 続き番号
- *5: 子機SID
- *6: 子機の電源電圧(mV)
- *7: センサのモード番号
- *8: 未使用
- *9: ADC1(mV)
- *10: ADC2(mV)
- *11: センサ種別
- *12: X軸の最小値(mg)
- *13: X軸の平均値(mg)
- *14: X軸の最大値(mg)
- *15: Y軸の最小値(mg)
- *16: Y軸の平均値(mg)
- *17: Y軸の最大値(mg)
- *18: Z軸の最小値(mg)
- *19: Z軸の平均値(mg)
- *20: Z軸の最大値(mg)
- *21: 最大値や平均値などを計算した際のサンプル数
書式モード(アスキー形式)
親機の設定をインタラクティブモードでオプションビットを0x00000100に変更することで以下のようにパソコンで処理しやすい表示形式に変更することができます。
:8000000084058F810213690035B9051602B9F90018001B0020FFE4FFE6FFE8FC10FC1BFC4C000A35
このデータは以下のような情報が記述されています。
シリアル電文 | 意味 |
---|---|
: | ヘッダ |
80000000 | 中継機のシリアルID(中継していない場合は0x80000000) |
84 | LQI |
058F | シーケンス番号 |
81021369 | 子機のシリアルID |
00 | 子機ID |
35 | パケット種別(ここではADXL34xの場合は0x35) |
B9 | 電源電圧 変換式は下記の通りです。 シリアルの読み値(i)が 170以下の場合 電源電圧値(mV) = (1950+i*5) シリアルの読み値(i)が 170より大きい場合 電源電圧値(mV) = (2800+(i-170)*10) ) |
0516 | ADC1 (mV) |
02B9 | ADC2 (mV) |
F9 | ADXL34xのモード番号 |
0018 | X軸の加速度の最小値(mg 符号付) |
001B | X軸の加速度の平均値(mg 符号付) |
0020 | X軸の加速度の最大値(mg 符号付) |
FFE4 | Y軸の加速度の最小値(mg 符号付) |
FFE6 | Y軸の加速度の平均値(mg 符号付) |
FFE8 | Y軸の加速度の最大値(mg 符号付) |
FC10 | Z軸の加速度の最小値(mg 符号付) |
FC1B | Z軸の加速度の平均値(mg 符号付) |
BFC4C | Z軸の加速度の最大値(mg 符号付) |
000A | 最大値や平均値などを計算した際のサンプル数 |
E8 | チェックサム |
書式モード(バイナリ形式)
親機の設定をインタラクティブモードでオプションビットを0x00000300に変更することで以下のようにパソコンで処理しやすい表示形式に変更することができます。
A5 5A 80 27 80 00 00 00 7B 07 E6 81 02 13 69 00 35 B9 05 16 02 B9 F9 00 1C 00 1E 00 24 FF E0 FF E3 FF EC FC 14 FC 1D FC 48 00 0A BF 04
このデータは以下のような情報が記述されています。
- 2バイト : ヘッダ
- 2バイト : 0x8000 + 続くデータ長
- 4バイト : 中継機のSID(中継していない場合は0x80000000)
- 1バイト: LQI
- 2バイト: 続き番号
- 4バイト: 子機SID
- 1バイト: 子機の論理デバイスID
- 1バイト: センサ種別
- 1バイト: 子機の電源電圧
- 2バイト: ADC1[mV]
- 2バイト: ADC2[mV]
- 1バイト: センサのモード番号
- 2バイト: X軸の加速度の最小値(mg 符号付)
- 2バイト: X軸の加速度の平均値(mg 符号付)
- 2バイト: X軸の加速度の最大値(mg 符号付)
- 2バイト: Y軸の加速度の最小値(mg 符号付)
- 2バイト: Y軸の加速度の平均値(mg 符号付)
- 2バイト: Y軸の加速度の最大値(mg 符号付)
- 2バイト: Z軸の加速度の最小値(mg 符号付)
- 2バイト: Z軸の加速度の平均値(mg 符号付)
- 2バイト: Z軸の加速度の最大値(mg 符号付)
- 2バイト: 本パケットに入っている加速度のサンプル数
- 1バイト: チェックサム
- 1バイト: フッタ
サンプリング周波数の変更方法
本モードのサンプリング周波数は1、3、6、12、25、50、100Hzで変更することができます。
サンプリング周波数を適切に変更することで消費電流を下げることができます。
サンプリング周波数を変更するにはインタラクティブモードでモード毎のパラメータの設定(P)のDURの値を指定してください。
例1:FIFO(通常)モードでサンプリング周波数を25Hzに設定する場合
子機の設定を下記のように設定してください。設定が完了すると1秒間に2~3回程度親機から出力されます。
--- CONFIG/App_Tag V2-00-0/SID=0x81027aae/LID=0x00/RC=9696 --- a: set Application ID (0x67726305) i: set Device ID (–) c: set Channels (15) x: set Tx Power (13) b: set UART baud (38400) B: set UART option (8N1) k: set Enc Key (0xA5A5A5A5) o: set Option Bits (0x00000001) d: set Sleep Dur (500) w: set Sensor Wait Dur (0) m: set Sensor Mode (0x35) p: set Sensor Parameter (1024) P: set Sensor Parameter2 ( DUR=25 ) <- ここを変更する --- S: save Configuration R: reset to Defaults
例2:FIFO(通常)モードでサンプリング周波数を1Hzに設定する場合
子機の設定を下記のように設定してください。設定が完了すると10秒間に1回程度親機から出力されます。
--- CONFIG/App_Tag V2-00-0/SID=0x81027aae/LID=0x00/RC=9696 --- a: set Application ID (0x67726305) i: set Device ID (–) c: set Channels (15) x: set Tx Power (13) b: set UART baud (38400) B: set UART option (8N1) k: set Enc Key (0xA5A5A5A5) o: set Option Bits (0x00000001) d: set Sleep Dur (500) w: set Sensor Wait Dur (0) m: set Sensor Mode (0x35) p: set Sensor Parameter (3072) P: set Sensor Parameter2 ( DUR=1 ) <- ここを変更する --- S: save Configuration R: reset to Defaults